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2025.04.20

インプラントとブリッジどちらがいい?決められない方へおすすめの治療法

インプラントとブリッジどちらがいいアイキャッチ

歯を失ってしまった際の治療法として、インプラントとブリッジは代表的な選択肢です。

費用面や手術への不安などで、どちらがよいか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

結論からお伝えすると、審美性や使用感を求めるなら「インプラント治療」がおすすめです。

治療費を抑えたい方や治療期間を短く終えたい方には「ブリッジ治療」が適しています。

それぞれの治療法はメリットとデメリットがあり、ご自身の状況や希望によって最適な選択肢は異なります。

今回はインプラントとブリッジの違いや7つの比較ポイント、どちらを選ぶべきかの判断基準、費用や治療期間を解説します。

インプラントとブリッジどちらにするか決められない方は参考にしてみてくださいね。

インプラントとブリッジの特徴

インプラントとブリッジそれぞれの特徴

インプラント治療とブリッジ治療のそれぞれの特徴を解説します。

インプラントとは体内に人工の歯を埋め込む治療法

 

インプラント治療とは、歯がなくなった部分の顎の骨に、人工の歯根(主にチタン製)を埋め込む外科手術を行う治療法です。

人工歯根がしっかりと骨と結合した後、その上に土台を立て、人工の歯(被せ物)を装着します。

インプラント治療は、周囲の健康な歯を削る必要がない点が大きな特徴です。

人工歯根が顎の骨に直接固定されるため、天然歯に近い安定性と噛む力の回復が期待できます。

 

ブリッジとは欠損部分に橋を架ける治療法

ブリッジ治療とは、歯がなくなった部分の両隣にある健康な歯を支えとして、欠損部分に橋(ブリッジ)のように人工歯を架ける治療法です。

失われた歯の、両隣の歯の全周にわたって1~2mmほど削らなければなりません。

削られた歯には被せ物が装着され、欠損部分のダミーの歯と一体化した構造になります。

ブリッジは固定式のため、入れ歯のように取り外す必要はありません。

 

インプラントとブリッジ7つの比較ポイント

インプラントとブリッジ比較ポイント

インプラントとブリッジを7つの項目で比較して表にまとめました。

比較ポイント インプラント ブリッジ
①審美性
天然歯に近く美しい 保険適用の場合は制限が多く、
奥歯は銀歯が多い
歯茎ラインに若干の不自然さ
②噛み心地
安定して噛みやすい
(咀嚼効率約80%)
固定式で違和感少ない
噛む力はやや劣る
③耐用年数
(寿命)

10~15年後の生存率90%以上
メインテナンス次第で長期維持可能

一般的に7~8年
土台の歯の状態に影響され寿命は短め

④健康な歯への
負担
周囲の歯を削らないため負担がない 両隣の健康な歯を削り、
虫歯や歯周病リスクが高まる
⑤手術の有無と
治療期間
外科手術を伴う
6ヶ月~1年
手術不要
約2〜4週間
⑥治療費
保険適用外で高額
(60〜70万円/本)
保険適用可で2〜4.5万円/本
自費なら30〜54万円/本
⑦メインテナンス
通常の歯磨き+定期検診
トラブル時は個別対応可能
通常の歯磨き+定期検診
虫歯・歯周病の場合は全体をやり直す可能性あり

審美性や噛み心地、耐用年数、健康な歯への負担で比較すると、インプラントが優れています。

一方で、治療期間や治療費で比較した場合は、ブリッジが優れているといえるでしょう。

ここからは比較ポイントを1つずつ解説しますね。

審美性

インプラント ブリッジ
天然歯に近く美しい 保険適用の場合は制限が多く、
奥歯は銀歯が多い
歯茎ラインに若干の不自然さ

インプラント

インプラント治療は、天然の歯に近い審美性を再現できるのが魅力です。

特に、人工の歯にセラミックやジルコニアなどの素材を使用することで、色や質感、透明感が周りの歯と自然に調和しやすくなります。

さらに、歯と歯茎のラインも自然に見えるため、より美しい仕上がりが期待できるでしょう。

ブリッジ

ブリッジ治療の場合は、審美性が使用する素材や治療法によって変わってきます。

保険適用の範囲内では使える素材に制限があるので、どうしても選択肢が限られてしまうからです。

例えば、前歯なら保険適用で白い素材(硬質レジン前装冠)が使えますが、セラミックなどと比べると審美性はやや劣ります。

犬歯より奥の歯では銀歯を使うことが多いので、やはり見た目の面で少し劣ってしまいます。

 

自費診療を選べばセラミックなどの素材を使うこともできますが、インプラントに比べると歯茎とのラインがやや不自然になりがちです。

より自然な見た目を求める方には、インプラント治療のほうが有利です。

 

噛み心地や使用感

インプラント ブリッジ
安定して噛みやすい
(咀嚼効率約80%)
固定式で違和感少ない
噛む力はやや劣る

インプラント

インプラントの咬合力(歯を噛みしめる力)は、天然歯と同等またはそれ以上とされ、咀嚼能率(物を噛み砕く効率)も約80%まで回復するといわれています。

硬いものでもしっかりと噛むことができ、食事の際に違和感を覚えることは少ないでしょう。

入れ歯のように外れてしまったり、ブリッジのように支えの歯に負担がかかりすぎたりする心配もほとんどありません。

ブリッジ

ブリッジ治療では、インプラントと比べると噛む力や安定感がやや劣ります。

特に、支えとなる歯の状態によっては噛む力が下がったり、噛みづらさを感じたりすることもあるでしょう。

ただし、ブリッジは固定式のため、入れ歯のように外れる心配や話しづらさが少ないメリットがあります。

 

耐用年数(寿命)

インプラント ブリッジ
10年生存率90%以上
メインテナンス次第で長期維持可能
10年生存率50〜70%
土台の歯の状態に影響され寿命は短め

インプラント

インプラント治療の耐用年数は比較的長く、10年後の生存率が90%以上と報告されています。

素材はチタン製で耐久性が高いのですが、被せ物や周囲の歯茎の状態によって寿命が左右されやすい点には注意が必要です。

適切なメインテナンスを行えば、10年~15年、もしくは20年以上、良好な状態を維持できるでしょう。


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ブリッジ

ブリッジ治療の一般的な寿命は7~8年とされており、インプラントと比べるとやや短い傾向があります。

これは、ブリッジが支えとなる歯の状態に大きく影響を受けるためです。

土台となる歯が虫歯や歯周病になった場合、ブリッジ全体が不安定になり再治療がリスクが高まります。

また、支えの歯に過度な負担がかかることで、健康な歯の寿命を縮めてしまうかもしれません。

長期的な安定性を考えると、一般的にはインプラントのほうが優れているいます。

 

健康な歯への負担

インプラント ブリッジ
周囲の歯を削らないため負担がない 両隣の健康な歯を削り、
虫歯や歯周病リスクが高まる

インプラント

インプラント治療の大きなメリットの一つは、周囲の健康な歯を削る必要がありません。

欠損している部分だけを独立して治療するため、他の歯に負担がかからないことが魅力です。

残っている歯の健康をできるだけ長く保つうえでも、とても重要なポイントです。

ブリッジ

ブリッジ治療では、欠損部分の両隣にある健康な歯を土台にするために、健康な歯を削らなくてはなりません。

健康な歯を削ることで、歯そのものの寿命が短くなる可能性があります。

欠損部分の噛む力を両隣の歯が負担することや、虫歯や歯周病のリスクが高まることも指摘されています。

 

手術の有無と治療期間

インプラント ブリッジ
外科手術を伴う
3ヶ月~1年
手術不要
約2〜4週間

インプラント

インプラント治療は外科手術を伴うため、治療期間は長めになる傾向があります。

一般的には、手術後にインプラントが骨としっかり結合するまで、最低3ヶ月ほどの待機期間が必要です。

骨の量が不足している場合には骨造成手術が必要になるため、治療期間がさらに長くなることもあります。

その後、土台の装着や人工歯の製作・装着の工程を経て治療が完了します。

状況によっては1年ほどかかる場合も珍しくありません。

ブリッジ

ブリッジ治療は外科手術を行わないため、治療期間が比較的短いです。

歯を削って型取りを行い、ブリッジが完成するまで通常2~4週間ほどで治療が終了します。

ただし、抜歯後にブリッジ治療を始めたい場合は、歯茎が治るまでの期間を空ける必要があります。

できるだけ短期間で歯の機能を回復させたい方にとっては、ブリッジ治療が有利です。

 

治療にかかる費用

インプラント ブリッジ
保険適用外で高額
(60〜70万円/本)
保険適用可で2〜4.5万円/本
自費なら5〜54万円/本

インプラント

インプラント治療は、基本的に保険の適用外となるため、比較的高額になりがちです。

1本あたり60万円~70万円程度が一般的な目安です。
※使用するインプラントの種類や人工歯の素材、通院する歯科医院などによって費用は前後します。

ブリッジ

ブリッジ治療は、保険適用を選択できるため、インプラント治療に比べて費用を抑えることが可能です。

保険適用のブリッジの場合、1本あたり2万円~4.5万円が目安となります。

ただし、保険適用で使用できる素材には制限があることがネックです。

審美性や耐久性を重視する場合には、自費診療の選択肢もありますが、費用は1本あたり5万円~54万円を高額になる傾向があります。

 

メインテナンス

インプラント ブリッジ
通常の歯磨き+定期検診
トラブル時は個別対応可能
通常の歯磨き+定期検診
虫歯・歯周病の場合は全体をやり直す可能性あり

インプラント

インプラント治療後のメインテナンスは、毎日の丁寧な歯磨き、定期的に歯科医院でクリーニングを受けることが大切です。

インプラント周囲炎(インプラントの歯周病)を防ぐためにも、適切なケアを怠らないようにしましょう。

もしトラブルが起きても、インプラントは1本ずつ独立しているため、その部分だけを治療できるメリットがあります。

ブリッジ

ブリッジ治療後も、毎日の歯磨きと定期的な歯科医院でのクリーニングは欠かせません。

ブリッジはダミーの歯と支えの歯が連結しており、歯ブラシが届きにくく汚れがたまりやすい部分があります。

もし、ブリッジを支えている歯が虫歯や歯周病になった場合、ブリッジ治療をやり直す可能性があることは覚えておきましょう。

 

ブリッジにするかインプラントにするか決められない方へ

インプラントとブリッジ決められない方へ

インプラントとブリッジのどちらが良いか判断が難しい方もいらっしゃるでしょう。

それぞれの治療法がどのような方におすすめかをまとめました。

インプラントがおすすめな人

  • 健康な歯へのダメージを最小限に抑えたい方
    天然歯に近い噛み心地と安定性を求める方
    奥歯など、ブリッジの適用が難しい部位を治療したい方
    長期的な安定性と高い耐久性を期待する方
    審美性を重視する方
    再治療のリスクを最小限にしたい方

 

ブリッジがおすすめな人

  • 外科手術に抵抗がある方
    持病などにより外科手術が難しい方
    治療費を抑えたい方
    短期間で治療を終えたい方
    見た目よりも機能回復を優先する方
    歯を削ることに抵抗がない方

 

経験と専門知識がある歯科医を選ぶことが重要

インプラント治療とブリッジ治療は経験と専門知識が重要

特にインプラント治療は外科手術を伴うため、歯科医師の技術力や経験を重視しましょう。

インプラント治療が得意な歯科医院では、CTなどの先進的な設備が整っており、専門知識と技術を持つ歯科医師が治療を行ってくれます。

 

ブリッジ治療に関しても、土台となる歯の適切な形成やブリッジの設計、そして精密な適合などが欠かせません。

支えとなる歯の状態を正確に診断し、将来的なリスクを考慮したうえで治療計画を立てる必要があります。

経験が豊富な歯科医であれば、患者さん一人ひとりに合った最適なブリッジ治療を提供してくれるでしょう。

 

【まとめ】最適な治療法で健康な歯を取り戻そう!

インプラントとブリッジどちらがいいまとめ

インプラント治療とブリッジ治療は、それぞれ異なる特徴を持つ治療法です。

どちらの治療法がご自身にとって最適かは、総合的に判断する必要がありますが、判断に迷うときは次のポイントで判断してみてください。

  • 審美性や使用感、耐久性を求めるなら「インプラント治療」
  • 治療費を抑えたい方や治療期間を短く終えたい方には「ブリッジ治療」

 

まずは歯科医師に相談し、ご自身の状況に合わせた詳しい説明を受けることをおすすめします。

経験豊富な歯科医師であれば、それぞれの治療法のメリット・デメリットを丁寧に説明し、あなたにとって最適な治療計画を提案してくれるでしょう。

 

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